2022年の目標を『尊徳』として今年もスタートを切りました。
勘定などの損得ではなく、相手を尊ぶ気持ちや德を積む行動で今年も素晴らしい年にしていこうという思いを言葉にしています。自分や自社にとって損か得かを考える「損得勘定」も大事ですが、相手やお客様に対して尊敬や尊重を意識しながら、德(人間力・人間性・人格)を磨く「尊徳感情」のほうが、仕事や行事や学習や人生にしても上手くいくと思います。
一人ひとりが、何のために?誰のために?何故?という目的を持って行動をすることで、自分自身の自尊心が高まり、『德』を上げる行為かどうかで判断すると、目には見えませんが『德』として蓄積されていきます。
『德』とは自分や自社だけでなく子供達や孫達の世代やお客様にまで影響を与えるもですから、10年後、30年後、50年後に子供達や孫達の世代といった後からくる者のために、『尊德』の精神で『德』を積んでいきたいものです。
今期は多くの投資や挑戦を展開していきますが、仕事をしていく上で利益は勿論のこと、人財採用や人財育成と言った人が要になり、「人」「物」「金」「情報」という経営資源も昨今は「人」「人」「人」「人」であり、何をするにしても「人」が1番だと感じる今日この頃です。人間の可能性や人間の偉大さ、そして人間の素晴らしさを経営の基本に置いていた、尊敬する松下幸之助翁が残してくれた「人間賛歌」という言葉には、この世のあらゆる活動の源は人間だという考えで「人間賛歌」の経営を貫いてきたそうです。
人間は成長しているか?退化しているか?ずっと同じでいることは絶対になく、常に変化をしていると学びました。同じ変わるのであれば、昨日より今日、今日より明日へと大きく成長していくべきではないでしょうか?この考えは人間だけではく会社も同じだと思います。大きく成長するためにはどうすれば良いか?それは学ぶことです。13年前に『人は学ぶことによって成長ができる』と学びました。何事にも問題意識を持って、悩み、自ら考え、答えを得るために主体的に学んでいくことで、新しい発想や視点を自分のものにすることができます。
今年で創業してから32年目になりますが、順調に行っていると思ったことは何日も続くことがなく、常に問題や障害や逆境の連続であり、正しく人生は壁の連続だと感じています。自分が学ぶようになって、少しばかり知識がついた頃に、今まで気づかなかった問題に気づくようになったり、見えなかった障害が見えるようになったり、感じなかった逆境を感じるようになりました。その頃に教えてもらった言葉が『人間は自分で乗り越えられない問題や障害や逆境という壁は自分の前には現れない』でした。
人間は追い込まれると自分の生命の中から強烈な力が発揮され、問題や障害や逆境という壁を打ち破ることができると思っています。人生は壁の連続でも、そこで諦めて逃げるのではなく、しっかり現実を直視して、これが問題だということを認めた上で、解決策を考えるべきであり、失敗を恐れることなく、前向きに取り組んでいくことで素晴らしい知恵や創造性が生まれてくると思います。こんな体験をしながら自分にも言い聴かせてきた32年間です。
事業は成功するか、失敗するかのどちらかです。そうであれば誰でも会社を成功することを望むのは当然です。成功を望んでいるのであれば何をすれば良いのか?それは『本気になる』ことです。本気になると世界が変わってきて、お客様の心理やマーケットの動きが手に取るようにわかってくる。そうすれば、今が前進する時か、退く時なのかもわかってきます。今期は前進する時です。
野の花、いわゆる雑草とは、踏まれても、踏まれても、なお咲こうとする強い花です。その野の花の種を採ってきて、手入れの行き届いた花壇や畑に蒔いたとします。強い花ですから、すぐに芽を出すのかと思いがちですが、実際はなかなか芽を出さないそうです。野の花は、悪条件のなかを耐えて耐えて、ようやく自分にとって一番都合の良い条件が整った時にパッと芽を出すそうです。そのためには、良い条件があるだけではなく、じっと耐える悪条件の時期がないと駄目だということです。
人間も同じです。自分が成長するためには悩みや苦しみが必要なのです。その苦しみに耐えて耐えて、乗り越えていくと、野の花が蕾をつけ、やがて花を咲かせるように、人間にも苦しみを乗り越えることができる『時期』が必ずきます。それが今期です。
そのためにも、自分自身を信じて『本気になる』ことです。
関根エンタープライズグループのみなさん、一人ひとりが、何のために?誰のために?何故?という目的を持って、『尊德』の精神で行動をしていきましょう。
今期も宜しくお願い致します。
2022年5月1日 関根エンタープライズグループ 代表 関根 崇裕