物流量の増加…人手不足…物流倉庫が抱える課題とその解決方法は? | 関根エンタープライズグループ
2022.09.14
慢性的な人手不足という課題を抱える物流業界。
その中でも物流倉庫の現場においては、人手不足に加えて古いままの業務フローや在庫管理の方法など、改善すべき課題は多々あります。
そこで今回は、物流倉庫における課題とは何か、またその解決策としてどのような方法があるのかをまとめていきます。
目次
物流業界が抱える課題って?
国土交通省が発表している「令和2年度宅配便取扱実績について」によると、令和2年度の宅配便取扱個数は、48億3647万個で、前年度と比較して5億1298万個(約11.9%)増加しているというデータが出ています。
増加の理由としては、昨今の社会情勢の影響などによるネットショッピングの需要拡大が挙げられますが、物流件数が年々増加傾向にあることで、物流業界全体で下記のような課題が深刻化しています。
- 小口配送の増加に伴う物流の複雑化
- 人口減少などによる人手不足
- 物流現場における労働環境の悪化
特に、もともと人手不足だったこの業界における物流件数の増加は、労働環境を悪化させ、更なる労働力不足を引き起こすという悪循環を招いています。
また、ネットショッピングの拡大による小口配送の増加や、“即日配送”などの配送の迅速化によって物流業務が複雑化していることも、物流業界で抱えている課題だと言えるでしょう。
物流倉庫における管理業務の課題
社会生活で欠かせない分野でありつつも、慢性的な人手不足という深刻な課題を抱える物流業界。 その物流の要とも言える倉庫管理の現場においても、各社ともに課題を抱えています。
そこで、倉庫管理に関する代表的な課題にはどのようなものがあるのか詳しくまとめていきます。
管理方法の複雑化
物流倉庫を管理する上で、まず課題として挙げられるのが、取扱品目の増加による管理の複雑化です。
物流倉庫を管理する方法は企業によってさまざまですが、取扱品目が増えれば増えるほどその管理は複雑化するため、昔ながらの伝票での管理やExcel入力などの場合はリアルタイムでの情報の反映が難しく、対応が追い付かないことも。
また、対応が追い付かずに情報共有や在庫管理などが甘くなってしまった場合、欠品などでビジネスチャンスを逃してしまうだけでなく、最悪の場合、期限切れの商品やリコール製品などを間違って出荷してしまうなど、企業の信用に関わるミスを起こしてしまう可能性もあります。
リアルタイムで情報を反映し、物流倉庫をしっかり管理するためにも、取扱品目や物流量に合わせて適切に管理できるようなシステムや管理体制を検討する必要があります。
管理方法の違いによるトラブル
前述の通り、取扱品目が増えると倉庫管理の方法が煩雑化しますが、その対策として、管理者は倉庫ごとの環境や状況に合わせてルールを最適化することがあります。
しかし、いくらその倉庫内で最適化されていても、それが独自のルールであった場合、無用なトラブルを起こす可能性も。
特に、同じ企業であっても複数の物流拠点や倉庫を持っている場合、それぞれの管理方法やルールが異なると、倉庫間でのやり取りに無駄な時間がかかったり、出荷ミスや伝達ミスなどを引き起こしたりすることもあるため、複数の拠点を持つ場合は、倉庫管理におけるルールの統一も課題の一つだと言えます。
棚卸作業などに手間がかかる
倉庫内に保管している物品は企業の資産となるため、定期的に棚卸を行い、データと差異はないか確認する必要があります。
しかし、この棚卸作業にはかなりの労力が必要であり、その点も物流倉庫における課題の一つだと言えます。
もちろん、在庫の数を数えるだけでも労力がかかりますが、もし理論在庫と実在在庫が一致しない場合、その原因を突き止めるのにも時間を要します。
そのため、棚卸を効率化させるために倉庫管理システムを導入したり、倉庫管理をアウトソースしたりするなどの対応をする企業が増えています。
慢性的な人手不足
物流業界全体の課題としても取り上げていますが、倉庫管理の現場に関しても慢性的な人手不足は深刻化しています。
特にネットショッピングの拡大により、小口配送の増加と即日出荷への対応などによって24時間体制で倉庫業務を行うことも多く、従業員への負担が大きくなると短期間で退職に至ってしまうケースなども。また欠員が出た分を上手く採用できたとしても、十分な戦力になるまでの育成にも時間を要するため、常に人手不足の状態となっています。
物流倉庫の課題はどう解決する?
では、物流量の増加や人手不足など、物流倉庫における課題を解決するためには、どうすれば良いのでしょうか?
業務の流れを効率化する
作業効率を上げ、労働環境を改善するためにまず必要なのは、業務フローの改善です。
特に人手不足が深刻な倉庫業務は属人化してしまいやすく、特定の人物に負担がかかってしまっている場合も多々あります。そのため、年齢・性別を問わず誰でも安定して倉庫業務が行なえるように、作業システムや業務フローを見直すことが大切です。
倉庫管理システムを導入する
人手不足という深刻な課題を解決するために、ピッキングや仕分けなどの作業に倉庫ロボットを用いたオートメーションシステムを導入する企業も増えています。
また、煩雑化した倉庫管理の効率を上げるために、倉庫管理システムなどを導入する企業も。デジタルデータで管理することで、在庫状況などをリアルタイムで確認することができるため、確認作業の手間やヒューマンエラーの削減にも効果的です。
アウトソーシングで人手不足を改善する
自社だけで増え続ける物流量に対応するのが難しい場合は、倉庫保管から流通加工・輸送まで任せられる物流サービスを利用するのも一つの方法です。
例えば、私たち関根エンタープライズグループなら、入出庫作業から倉庫保管・在庫管理・流通加工までワンストップでお任せいただけます。
また、全国6拠点にそれぞれ物流センターを保有しているため、首都圏だけでなく全国各地の物流網で、エリア問わずサービスが提供可能。充実した設備と物流システムで高品質保管・正確な流通加工が可能となっています。
関連記事:「物流アウトソーシングとは?メリット・デメリット・業者の選び方を解説」
物流倉庫が抱える課題と向き合い最適な解決法を!
物流倉庫における課題の多くは、その原因が絡み合い複雑化しています。
そのため、「倉庫管理システムを導入した」「人員を補充した」など何か一つだけを解決して終わり…ではなく、現場の作業者・管理者の役割や取引先との連携、企業としての経営方針など、全体を俯瞰して解決策を検討していくことが大切です。
もし自社のみでの改題解決が難しいと感じる場合は、一度、物流のプロに相談してみてはいかがでしょうか?
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関根エンタープライズグループは、各サービスに専門特化した6社の会社で構成され、幹線輸送をはじめ、ユニック輸送・共同配送など、あらゆる輸送形態に対応する総合物流会社です。
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