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【物流の破損対策】荷主や運送業者がすべき具体的な取り組みについて | 関根エンタープライズグループ

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2023.04.12

【物流の破損対策】荷主や運送業者がすべき具体的な取り組みについて

本記事では、物流の破損事故を防ぎたい荷主や、自社の物流ミスを改善したい物流事業者に向けて、物流における商品の破損対策についてご紹介します。

商品の破損トラブルが発生する物流シーンや破損内容、原因、対策を講じるべき課題点についても触れていますので、商品の破損対策をお考えの方はぜひ最後までご覧ください。

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商品の破損が発生する物流シーンとその原因とは?

物流における商品の破損対策を打っていくために、破損が発生する物流シーンとその原因について見ていきましょう。

そもそも物流における破損とは、箱潰れなどの外装破損と、製品そのものの内部破損の両方を指します。

  • 外装の破損:箱潰れ、凹み、汚れなど
  • 製品の破損:部品の脱落、割れ、破裂、動作不良など

これらの原因のほとんどが衝撃による破損で、具体的には、落下・衝撃・転倒・荷崩れ・衝突が多く、また、場面としては、人が関わる荷役作業時と、道路状況や運転技術に左右されやすい長距離輸送時が多い傾向にあります。

しかし、実際は「どこで破損したかわからない、確認ができない」といったトラブルが頻発しており、その賠償責任をめぐって裁判に発展するケースがしばしばあることから、運送業者貨物賠償保険に加入している物流事業者も少なくないでしょう。

このような破損トラブルを防止するには、各工程における商品の情報管理と、人為的ミスの予防が、破損対策の重要な要素だと言えます。

物流における商品の破損対策について

物流における商品の破損対策について

次に、物流における商品の破損対策について、具体的な取り組みを5つご紹介します。

①:物流現場・オペレーションの見直し
②:梱包・流通加工の適正化
③:商品の特性に応じた注意喚起の徹底
④:スキルアップ研修の実施と運用マニュアルの周知
⑤:物流DX・物流アウトソーシングの推進

それでは各対策を見ていきましょう。

破損対策①:物流現場・オペレーションの見直し

破損対策の1つ目は、物流現場・オペレーションの見直しです。

例えば、作業者が荷物を落としたり、何らかの衝撃で商品が落下してしまったりといったミスが日常的に発生していれば、物流現場やオペレーションが適正ではない可能性があります。

このような人為的ミスは、作業環境の見直しやオペレーションの改善で解決できる場合が多いでしょう。

【取り組み事例】

  • 整理整頓や清掃などの環境整備をする
  • 動線となる場所に荷物を置かない
  • 倉庫内の棚や機械を固定する
  • 荷崩れ防止・落下防止アイテムを導入する
  • 作業時の声かけを徹底する など

加えて、フォークリフトやトラック走行時の交通事故防止も破損対策に不可欠な要素です。倉庫内の未舗装道路に敷板を設置する、停止線を引いてルールの徹底を促す、トラックドライバーの健康状態を把握するなどの方法で、対策を打っていきましょう。

物流現場の改善については「物流倉庫や物流センターの現場を改善! 運用に役立つ改善事例集」で詳しく解説しています。

破損対策②:梱包・流通加工の適正化

破損対策の2つ目は、梱包・流通加工の適正化です。

例えば梱包材の中で最もポピュラーな段ボールは、ライナー(表裏両面に使用される紙)や中芯(ライナーに挟まれた波上の紙)の種類・厚み・重量によって衝撃耐性が変わるため、扱う商品の性質や大きさによって分けて使うのがベストです。

また、緩衝材にもエアー緩衝材やバラ緩衝材といった種類があり、使用素材や形状によって衝撃の得意・不得意がありますので、梱包材と同様に使い分けるのが良いでしょう。

梱包や流通加工にかかるコストはどの物流企業においても難しいポイントで、衝撃対策を優先してコストをかければ良いとも言えません。商品に見合った梱包資材・梱包方法を見つけるだけでなく、物流工程全体で梱包・流通加工の適正化を図っていきましょう。

梱包と流通加工の違いについては「物流の機能とは?各機能の役割と効率化に向けた取り組みについて」でご紹介していますので、併せてご覧ください。

破損対策③:商品の特性に応じた注意喚起の徹底

破損対策の3つ目は、商品の特性に応じた注意喚起の徹底です。

取り扱いに注意して欲しい商品には、「取り扱い注意」や「われもの注意」といったケアマークを梱包材に印刷、またはシールで貼り付けることで、荷物の取扱者に向けて注意喚起が促せます。書き方やデザインに指定はありませんが、一般的には日本の国家規格であるJIS規格で定められたケアマークが広く使用されています。

ケアマークを提示すれば必ず衝撃を受けないという保証はありませんが、適切な取り扱い方法の周知に役立つでしょう。

しかし近年、「とりあえずケアマークをつけておこう」という荷主が増加したことで、「ケアマークがあるけど大丈夫だろう」と乱雑に取り扱う作業者が増えている傾向があります。

そのため、荷主は商品に合ったケアマークの提示を徹底し、物流事業者は作業者に対してケアマークを軽視しないように注意を呼びかける取り組みが必要だと言えます。

破損対策④:スキルアップ研修の実施と運用マニュアルの周知

破損対策の4つ目は、スキルアップ研修の実施と運用マニュアルの周知です。

例えば、商品の破損原因として多いフォークリフトの操作ミスを防ぐために、新人・ベテラン問わず、定期的にスキルアップ研修を行うのも良いでしょう。ちなみに、多くの事業者で頭を抱えるベテランスタッフへの指導については、物流管理システムや運転者適正診断などの客観的なデータを元にして、こまめに伝えるのが良いとされています。

また、運用マニュアルや運用ルールに関しても、人によって作業のやり方や認識にばらつきが生じてしまうため、スキルアップ研修と同様に定期的な周知が必要です。

なお、物流現場の品質向上については「物流品質の基礎知識!品質向上への取り組みや管理方法について解説」でご紹介しています。

破損対策⑤:物流DX・物流アウトソーシングの推進

破損対策の5つ目は、物流DX・物流アウトソーシングの推進です。

物流DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して物流現場を変化させていく一連の取り組みや活動を指します。物流管理システムや無人フォークリフト、自動梱包ロボット、ピッキングロボット、衝撃レコーダーの導入などが該当し、このような物流DXの推進は、商品の破損が防止できるだけでなく、作業効率のアップや人件費の削減にも貢献します。

また、物流機能を各専門業者に依頼する物流アウトソーシングも商品の破損対策に有効です。例えば、私たち関根エンタープライズでは、建材・資材の輸送や、小ロット輸送、保管・荷役などのアウトソーシングサービスを提供しています。

関根エンタープライズの物流アウトソーシングサービスについて

「商品の特性をよく理解して丁寧に扱って欲しい」「自社の物流機能に限界を感じている」といった場合は、商品・取扱量・コストにマッチした物流アウトソーシングを利用してみると良いでしょう。

物流アウトソーシングについては「物流アウトソーシングとは?メリット・デメリット・業者の選び方を解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

商品の破損対策は物流全体で取り組もう!

今回は、物流における商品の破損対策についてご紹介しました。

商品の破損に対する責任は、必ずしも物流事業者が取るものとは限りません。

最近は、ネットオークションやフリマアプリでCtoCの売買契約が増えていますが、検品や梱包が不十分なために商品が破損してしまう事例も多く報告されています。また残念なことに、破損なく届いた商品にもかかわらず「破損している」と言いがかりをつけ、新品や謝礼を要求する詐欺も存在します。

このようなトラブルに巻き込まれないためにも、日頃から発送前の状態確認や丁寧な取り扱いを心がけ、破損対策を講じていきましょう。

なお、物流の工程については「物流の流れや業務フローはどうなっている?知っておきたい仕組みや機能」でご紹介していますので、併せてお読みください。

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